高知へ部落旅行 トップページに戻る
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 私の住んでいる地域は40数戸の小さな集落です。山間地はどこもそうであ
るように老人ばかり多くて、オシメの洗濯ものは殆ど見られません。他所から
移り住んで来る人はあまりなく、ずっと以前からの付き合いばかりです。
 ところが、高度成長とともに若者は都市へ出て行きました。残っている者も
専業の農家では生計が維持できず、近くの工場や会社などへ勤めに出て行きま
す。僅かの田畑は日曜百姓でやってしまいます。
 勤め先も違い勤務の時間も違うと、隣と話をする時がありません。そこで、
「年に1ぺんでも一緒に旅行でもしょうや。そうせにゃあ、おえんで。」
地域の発展にはそこに住む人のつながりが大切だと言う事で、日帰りの部落旅
行が始まりました。もう数十年も続いています。
「おい、今年はどこに行きゃあ?○○にも行ったし、××も行ったし・・・」
「こう暑うちゃあ、かなわん。近いところでゆっくりご馳走食べようや。」 
あれこれと話し合いながら旅行先が決まっていきます。そして先日、バス片道
4時間半の日帰りでワイワイガヤガヤと高知に行ってきました。

                              (94/08/24)