鮎とデッドウオーター | トップページに戻る | |
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ここ旭川ダムも水が減り、発電所への取水口より水位が下がり発電ができま せん。そこで8月16日より非常用取水塔を使って死水の放流が始まりました。 あと半月しかもたないそうです。下流域は危機的状況になります。 川に頼っている人間以上に川の生き物は大変です。隣の川では投網解禁日に アユが大漁だったそうです。なにせ水量が少なくて川が浅いものだから、どこ にでも網が打てます。1日で捕りつくしたとの噂です。 そのあと旭川の投網が解禁になりました。天狗どもはてぐすねひいて待って いました。翌日、(たくさん捕れたんだろう。少しは分け前を持って来い。) の意味で「おい、どうだった?」とたずねてみると、 「おえん、おえん。さっぱりじゃ。ちそうて網をくぐってしまう。」 とのこと。水流が弱くて餌のイシアカが腐れ栄養不良で小型です。 そこへ死水。ダム底になるとヘドロ混じりになり、濁りに弱いアユにとって は、文字通りの死の水です。どうせ死ぬのならと予定を繰り上げ待網解禁です。 水位が低いとアユは淵やよどみに集まるので一網打尽。はい、おわり。 (94/08/21) |