(納涼会) 「暑いなぁ。」「やりきれん。」「老体には暑気があたる。」
などと勝手な言い訳をつけ、美作四爺会で大山の地獄谷に逃げ込みました。米
子道の蒜山ICを降り、蒜山大山道路を上って鏡ヶ成(カガミガナル)へ。峠を越
して山陰側にくねくねと下り、地蔵峠から谷に入って一向平(イッコンナル)駐車。
(地獄谷) 50日ばかり前に倉敷の医師が大山縦走中に転落、数日後に遺
体が発見された沢の下流が地獄谷です。大山(ダイセン)の剣ヶ峰(1729m)の東
面をなだれ落ちる振子沢・本沢・キリン沢などが集まって地獄谷を駆け降り、
加勢蛇(カセイチ)川となって日本海に注いでいます。
(土石流) 崩落の激しい大山に雨が降れば、沢谷は土石の濁流です。両岸
は険しい崖なので土石流を避けるいい場所はあまりありません。だから、雷雨
には神経を使います。登山口管理人の松本さんの話「ここ三日間、大変な夕立
でしたよ。今日はなんとか保つでしょう。」を聞いて安堵。
(大山滝) 一向平から約2km上流。爆音の聞こえる地獄谷をのぞき込む
と、豊富な水量が二段になって落ち込む大山滝が足下に見えます。急な坂道を
下り、鎖を伝って滝壷に立つと、何故か滝の高さは上で見た半分くらいに感じ
ます。周りの崖は滴る緑の草々、そして煙突の中から望むような狭い空は快晴
の真夏の青でした。
(沢渡り) 滝から這い上がり、山道をしばらく登って、また地獄谷へ下降
します。大石小石がゴロゴロの谷はここ数日の夕立で水かさが増していますが、
きれいに澄んだ冷たい流れです。魚の姿は全くありません。あちらへ、こちら
へと渡りながら上流へ。初めは飛び石を探し苦労して渡っていましたが、その
内に爺さん連中はジャブジャブと幼い川ガキ大将になってしまいました。
(砂防堤) 砂防ダムが幾重にも造られていますが、土石に埋もれ、堰堤は
上り下りする爺を苦しめる崖です。体は固く力は弱く、すぐバランスをくずし
て転びます。転ぶと大怪我間違いなしです。堰堤にはロープが取り付けてあり
ますが、慎重に命綱をつけてヨットコショでした。今日は人に逢わず、命綱で
苦労している惨めな姿は見られずに済みました。やれやれ。
(手作り) 大休滝の近くの河原で昼です。パンツ一丁の素っ裸。それぞれ
持参の品を冷水につけ込み、先ずは味噌汁で弁当をかき込みました。
次は各爺手作りの供宴。蒜山そーめんをツツーツルツル、久米黄西瓜にかぶ
りつき、津山桃に涎垂らし、もう満腹で落合トマトは腹に入りません。
(夕立3日) 空が少し曇ってきました。「こりゃぁ 夕立が来るかもしれ
んで・・・」「いやぁ 心配ないでぇ・・・」とは言いながら、逃げるが勝ち
と下山です。気分は急いでいても動作はのんびりで、もたもたと帰りました。
結局、夕立は来ず「やっぱり、夕立3日じゃなぁ」でした。
(栃の実) 山道沿いに点々とトチの大木があり、たくさん実をつけていま
す。津爺さんが杖を投げると杖は空高く?舞い上がりトチの実を連れて降りて
きました。熟した実を1,2個ずつ孫土産に持ち帰りました。
それに、岩間から湧出している地獄の水も土産に貰いました。
(やつか温泉) 蒜山高原の八束 (ヤツカ)村が温泉を掘りあて、この4月か
ら「快湯館」がオープン。放射能・ナトリゥム・炭酸水素塩酸泉の31度を沸
かした湯です。700円を地元優待で300円。日本晴れの空と高原の涼風の
中で露天の湯を楽しみました。
ほんに、今日は「地獄と天国」でしたナ。これで数年は延命で。
(データ) H8.8.10(土)晴 爺4人
追分集合 6:30 蒜山国民休暇村 7:10 一向平 8:00 550m
大山滝 9:00 620m 大休口 10:20 720m 地獄谷6号堰堤 10:30 660m
大休滝(昼食) 12:00〜13:00 720m 大休口 14:00 一向平 15:30
蒜山やつか温泉 16:40〜17:40 追分解散 18:30
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