(台風と盆) 8月15日 盆の朝、HPに繋ぐと、あきゆきさんの伊吹山
「美濃」2/2 レポが出て来ました。読んでいると急に行きたくなって・・。う
ーん、台風一過で絶好の登山日和になるぞぉ・・交通も盆の帰省に逆行すれば
上りも下りも快適だぞぉ・・。よっしゃ、今が適機と出かけました。
(当たり外れ) 名神・中国道は往も復もスイスイでした。反対車線の大渋
滞を眺めると、ついつい修行足らずのわが身は気分が良くなって・・・
ところが天気は大外れ。涼風で快晴どころか、登り始めると間もなく雨です。
でも、好日は年間でもほんの僅かという伊吹なら、ま、いっか。
(夜間登山) 午後11時半に登山口を。昼なお暗い?杉林を曇った闇夜に
歩くんだから暗いのは当たり前。しばらく登ると白い大犬の寝そべった1合目。
ここから5合目まではスキー場の中をリフトに沿って登ります。1合目付近で
は空の雲間に星がのぞき、麓の町の灯が点っていて、「夜間登山もいいもんだ
なぁ・・・これはご来光が拝めるぞ。」
(夜の雨) 2合目近くでガスが立ちこめ、その内に雨。「どうせ汗びしょ、
濡れていこう」と歩いていましたが降りが強くなり傘を取り出しました。濡れ
て道は黒くヘッドライトがよく効きません。とうとう3合目の高原ホテルに逃
げ込み、トイレ前の床に寝ころんでグーグーと大いびき。自分のいびきで目が
さめ、あたりを見回すと雨宿り組はかなり増えていました。
(再び雨中) 午前2時半。「もう止めるか?」「でも、遠路はるばる来た
んじゃけぇ」と合羽に身を包み、霧の立ちこめる雨の中へ。テント場を過ぎる
と石ゴロゴロの悪路のジグザグを繰り返します。ライトは霧に乱反射するわ、
合羽で暑いわ、体はふらふらするわ、あくびは連発するわ・・・。もうオリン
ピックのアンデルセン・・・
(山頂) 午前4時40分に山頂着。雨は小降りながら風が強く、石垣の陰
でツェルトをかぶって朝飯。やれやれ、どうなる事やら・・・と思案している
とパッと明るくなり外に出ると、大勢の人がウロウロしています。雨は止んで
います。強風のガスの中をあちこち散策して回りました。
(七変化) 「ワーッ」と後方で歓声。ガスが切れ、少し昇った朝日が雲間
から射し込んで来ました。みんなの顔も私の顔も輝きます。それも束の間、ガ
ス充満。色とりどりのお花畑の色彩画の向こうに、まだ醒めやらぬ暗山の谷間
から登る霧の水墨画がパッと重なります。ガスに霞む白い太陽が現れ、ヤマト
タケルの石像と記念撮影する人のシルエット。測候所の窓が光り、アンテナの
バックはレンズ雲を浮かべた青空。頂き近くの満車駐車場が足下に出たり隠れ
たり。激しく移り変わる山の眺めを2時間ばかり楽しみました。
(花花花) 水気が多いせいか山の頂も腹も麓もたくさんの花でした。イブキ
トラノオ・イブキフウロのようにイブキを付けたら気分が出るかな?と、イブキシモ
ツケソウ・イブキアザミ・イブキアカソ・イブキワレモコウ・イブキキスゲ・イブキホタ
ルブクロ・・・なんぞと命名してやりました。
(夜と昼) 石灰岩の浮き石、落石が転ぶ登山路を下ります。前後を下山し
ている人が「こんなに悪い道とは思わんかった。」と繰り返し話しています。
みんな夢遊病者のように登ったんだなぁと、同じわが身を慰めてやりました。
夜の登山はそれなりに味もあるんでしょうが、やっぱり、暗くなったら寝て
明るくなったら動くのが本来ですワナ。
(データ) H8.8.14〜15(水・木) 爺2人 曇り〜雨霧〜曇り〜晴
登山口 23:10 220m 1合目 23:50 420m 2合目 0:20 540m
3合目ロッジ 1:00〜2:30 770m 5合目 3:00 880m 6合目 3:25 930m
8合目4:00 1220m 9合目 4:30 1320m 山頂 4:40〜7:30 1377m
8合目 8:00 5合目 8:40 3合目 9:00(ゴンドラで) 登山口 9:30
(比較)登り あきゆきさんは約3時間 私らは2倍近い5時間半
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