(鳥の写真) 登り始めるとすぐ、そこらじゅうのシャガの花が出迎えてく
れますが、「すまん、今日は鳥さんに会いに来たんじゃ」と断って。
久しぶりに鳥を撮ろうと櫃ケ山(ヒツガセン 954m 岡山県湯原町)にカメラを
ぶら下げて行きました。櫃ケ山は今年5回目になります。
(オートフォーカス) すばやい林の小鳥に対して、こちらは鈍い爺。ピン
ト合わせをモタモタしている内に逃げられしまいます。そこで、いつもと違っ
て今日はオートフォーカスの500mm反射で捕まえてやろうという魂胆。とこ
ろが重なり合う梢にオートフォーカスは行ったり来たりでウロウロするばかり
です。「チチチッ」と渡る小鳥にピントが合いません。5合目からの明るい尾
根まで鳥撮りはおあずけ。
(バタバタバタ) 突然、すぐ近くからバタバタバタと大きな音をたててヤ
マドリが飛び立ちました。カメラ、カメラと気は焦ってもアーアーという間に
向こうの谷へ渡ってしまいました。早撃ちガンマンならぬ早撮りの練習をして
おかなけりゃぁとも思ったり・・・。あんなに大きくても小鳥? いや大鳥?
などと悩んだりもして・・・
(あっちからも見える) 「ホーホケキョ」「ピィーヨ、ピィーヨ」「ツケ
ツケ」と声は聞こえても姿は見えません。見晴らしのよい尾根に出ると撮れる
ぞと期待していましたが、人間から見えるという事は小鳥からもよく見えるわ
けですなぁ。近くに姿を見せてくれません。鳥には嫌われるし、暑くて暑くて
汗だらけで・・・山頂がいやに遠くに見えました。
(鳥も昼寝?) 下山路はのんびり狙ってやろうと楽しみにしていましたが、
鳥の昼寝の時間なんでしょうか。鳴き声も少な目です。さっぱりだなぁ・・・
と嘆いているとすぐ目の前を中鳥?が横切ります。あの嫌いなヒヨドリか?と
思ったとたん大声で「トッツァンコケタカ!」と叫んで消えました。「父つあ
んジャァない。爺ジャ。こけちゃぁおらんで!」と、ホトトギスに言い返して
やりました。
うの花のにおう垣根に、時鳥(ほととぎす)
早もきなきて、忍び音もらす、夏は来ぬ。
(たった1枚) 結局、山頂付近の枯れ木に止まっていたウグイスが1枚。
たぶん L判に焼いて5mmもない大きさに写っているんでしょう。
山歩と鳥撮りの一石二鳥はあきませんな。やっぱり鳥撮り一本にかけて、そ
れも数日ねばってやらんとなぁ・・・ 脚のついた大砲で。
(鳥模様) 恋の告白、愛のささやき、マイホーム新築、子育て、生活費稼
ぎなどなど楽しくもあり忙しくもありで・・・ 縄張り争い、飢え、病気など
と厳しさもあれば苦もありでしょう。鳴き声を聞いていて小鳥語が分かるよう
な気がします。鳥模様も人間模様と同じ、やっぱり動物仲間ですなぁ。
(データ) 1996.5.27(月)晴れ(霞) 単独
登山口 9:50 270m 水場 10:40 490m 5合目 11:00 600m
森分岐 11:40 770m 9合目 12:00 900m 山頂 12:10-12:50 954m
(天狗の森 寄らず) 森分岐 13:10 水場 13:45 下山 14:20
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