1995.12.06(水)
神ノ上山を縦走
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<神ノ上山 コウノウエヤマ> 岡山県南部の和気町にある370mの低山。山陽本線
岡山駅から神戸方向へ30分ほどの和気ワケ駅の北方3kmの山。この山は奈良
時代の末期、山上仏教の修験道場として栄え、往時には50坊を数えたという。
山の西を岡山県3大河川の吉井川が、東側には支流の金剛川が流れています。

<冬の低山> 12月6日(水)は岡山県北部に強風と大雪注意報が出たので、
予定の山を止めて県南部の低山に変更しました。全山を覆っている雑木はほと
んど葉を落とし、林も明るくなっています。落ち葉が山道に積み重なりガサゴ
ソと音を立て、吹き溜まりではラッセルするようです。落ち葉を踏む音に冬の
寂しさを感じながら、落葉人生の爺2人で のんびりと山歩しました。

<モモヒキ> 中学校の裏手から山の細道に入り、大粒のヒヨドリジョウゴが
光る山道を進みます。「山の学校」の広場を横切って急登にかかると、もう汗
ばんできます。今日は寒さが厳しいとのことで履いてきたモモヒキ(タイツ)が窮
屈なので脱ぎます。とたんに気分がよくなり足どりも軽くなりました。まもな
く見通しのよい尾根に出ます。

<鷲の巣岩場> 中腹にあるロッククライミング練習場の岩場の上部に出ます。
落差50m程度の岩肌は柔らかくて崩れそうな感じです。休日にはクライマー
で賑わう?そうですが、今日は姿が見えません。

<山頂> 雑木に覆われた山頂には2等3角点があり、櫓の朽ち木がその辺り
に倒れています。見通しは全く利きませんが、木々の間から遠くの山並が霞ん
で見えます。山頂近くにある古い建物は、もう何年も人の出入りが無いくらし
く林に埋もれて幽霊が出そうです。その建物の境界石柱には「関電」と記して
ありました。

<道に迷う> 縦走に移ります。枯木の多い赤松と雑木の中をくぐり抜けるよ
うに歩いていると、枯れた松葉などが首筋に入ってグシグシします。イノシシ
がドングリ?でも探すのでしょうか、辺り一面を掘り返しています。獣道らし
い筋もいたるところに見られ登山路を見失います。赤いテープを便りに尾根沿
いに林をくぐって進んだ筈でしたが、見通しのきく2つ目のピーク出て間違い
に気付きました。南に行くつもりが西に来ていました。引き返しです。

<14のピーク縦走> 目指す和気富士は尾根伝いに4km余り向こうです。
14の上り下りが蛇行しながら続く、デコボコした岩の多い道です。所々見通
しのよい場所では、立ち止まって左右の展望を楽しみます。右手の眼下にはゆ
ったりと吉井川が流れ、足元には廃線になった柵原鉄道の軌道が寂しそうに延
びています。左下には山陽本線があり、長く連ねた貨物列車が田圃の中を走っ
ています。県北の山では見られない眺めです。

<松茸のトメ山> 縦走の尾根道に沿ってビニルテープが張り巡らされ「松茸
山につき入山禁止 11月15日まで」の立て札が点々と置かれています。で
も、どこも土地の悪い岩ばかりの山で松茸などは生えそうにはありません。岩
に生えるイワタケ?ではなかろうかと、冗談話をしました。

<和文字焼き> 最後14番目のピークの西面は「和」文字焼きの会場です。
毎年8月16日に行われているそうです。急な傾斜には薪を燃やす2尺角位の
煉瓦台が「和」の字の形にたくさん並んで会場が造られています。尾根の反対
側はすぐ松林なので、山火事になりそうな気配です。

<和気富士> いよいよ最後のピーク。急に競り上がり、山頂(167m)にはテ
レビ局のアンテナが林立しています。ここは北曽根城跡ですが、案内板がある
だけで建造物は残っていません。山は険しくて攻め難く、小さいながらも立派
な山城だとか。南からの山容は綺麗な富士型で「和気富士」と呼ばれ町のシン
ボル。春はツツジが満開できれいだそうです。

<時程メモ> 平成7年12月6日(水) 晴・終日北西の寒風強い
7:10 家を出る 7:50 津山でI氏と合流  9:10 和気町役場駐車場から歩
き始め  10:20 鷲の巣岩場  10:55 神ノ上山山頂  12:20 縦走路第4
ピークで昼食  14:40 和気富士  15:20 役場駐車場  17:10 帰宅

please mail to akiyuki@soon.com(メール代理受:黒江彰之)