この冬には是非ともと思っていた山の1つが県南部のこの熊山でした。先日
の日本晴れの日です。山陽本線沿いの岡山県熊山町にある熊山(508m)を山歩
しました。山頂には熊山神社・油野神社・熊山遺跡。南麓には3重の塔などが
あり、古い歴史を持つどっしりした山です。
登山路はたくさんあるようです。私は北からの道を往復しました。登山道も
良く整備され、日曜祝日はハイキングで賑わうそうです。熊山の名とは違って
クマなど居そうな気はしません。でも、途中で出合った80才の爺さんはクマ
避けでしょうか鈴を下げていました。
山道には後醍醐天皇を守るために承兵した時の馬の蹄跡の岩、子授けの岩、
熊山名水の龍神陰陽水、天然杉・・・などが、あちこちに散在しています。
中でも熊山遺跡はピラミッドを思わせる不思議な遺跡でした。
熊山遺跡 | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|
|3段 |
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|2段 | ̄|横穴 |
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|1段 1辺 7.75m |
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この遺跡は山頂の霊山寺の境内にある全国に例を見ない石積みの遺構です。
方形の基壇の上に、小さな山石で3段(案内板には3段と書いてありましたが、
基壇を入れて4段に見えます)に築かれており、2段の中央には奥行きの浅い
横穴が4面にあります。中央には縦長の小室があり、高さ160cmの筒形容器
と小壺があり、それらから奈良時代の建造と考えられるそうです。
この遺跡については戒壇という説や、経塚説、塔説、墳墓説などがあり、今
のところこの遺構の性質は明かで無いそうです。現代のいろいろなモノも千年
も経つと、何かわからなくなるのだろうなぁとおかしな気持ちになりました。
山頂近くの尾根や展望台からは、遥か北に那岐山や後山が白く光っていまし
た。南には瀬戸の海が、すぐ目の前に見えます。
ツツジ、アセビ、ヒサカキ、ソヨゴの多い赤松の林で、谷間には谷間のクレ
ソン(オオバタネツケバナ)がびっしりでした。ヒヨドリが目立って多い山でした。
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