10月の締めくくりに、31日(月)モース山の会に一緒させてもらい、比婆
山(広島・島根)を終日カサコソ・ガサゴソと歩きました。晴れたり、曇った
り、ガスったり、時にパラっと降ったり。風のやや強い日でした。
6:40家発 OM車に同乗させてもらい、鳥取県を経由し2時間半で到着。
同行は OM・HT・OTさん(モース山の会の3人)と私
今日は比婆の輪に並んでいる連山をぐるりっと一巡する予定です。
9:30 広島県民の森 管理センター(808m)を出発して北西の山へ。
「赤や黄や、いろんな落葉がきれいじゃなぁ。ほんまに。」
「おお、ここがいいぞ。」と、しばらくは撮影会が開かれます。
「そろそろ行こうや。これじゃあ時間がかかって3分の1も歩けんで。」
11:00 伊良谷山(1149m)山頂の展望は上々でした。
「あれがスサノウノミコトの船通山。下の川がヤマタノオロチじゃな。」
「林の中もきれいじゃったが、上から見おろす紅葉の絨毯も、ええなぁ。」
「ずーと日が照ってくれりゃあ ええねえ。」
12:00 また登って毛無山(1149m)に着くと、OMさんは早速に無線。
「すずのこさん こんにちは。 こちら毛無山。とてもきれいですよ。」
<こちら森林公園。ここもきれいです。>などと応答が続きます。小さな携
帯器で直線約90km離れて明瞭に聞こえています。
その交信後、弁当を食べながらの話。
「森林公園よりここの方がきれいじゃ。やっぱり、こっちに来てよかった。」
「すずのこさんは、今ごろクシャミしょうるで。」などと話しながら、モース
山の会の仲間が一人欠けている寂しさが終日漂っていました。
13:30 ききょうが丘から出雲峠(973m)への紅葉は本日の最高です。
「紅葉を後の老杉が引き立ててくれている。」などと、写真が次々と続きます。
「あのイタヤカエデが逆光に映えて・・・陽が来た。今じゃ。」カシャ!
「出来上がるまでの楽しみじゃなぁ。またおえなんだーか?」カシャ。
てんでに三脚をかついで歩いて行きます。
「こんな格好じゃ国土調査の測量に間違われるで。」
14:20 烏帽子山(1225m)山頂の大石に4人が登って、
「この石が烏帽子に似ているので、この名前が付いた。」と、OT山博士談。
「あれが道後山。おっ! 三瓶山が ええ格好に見えとるぞ。」
「なに?あれが。ほんに中海じゃ。宍道湖かあ。ワシャァあした松江でイッパ
イなんじゃ。」<翌日松江の温泉浴槽から、らしき山が見えました。>
14:40 コル。この辺り一面のブナは曲がらずにすらっとしています。
「風当たりが弱いんで、杉のようにすらっとしとるんじゃろうか?」
「誰やらが、8等身ブナじゃと言ようた。」
15:00 比婆山(1256m)の案内板をたどたどしく声して読みました。
「古事記・・故神避りましてイザナミノカミは・・比婆山に葬しまつりき。」
「せーで、鎖で入れんようにしてあるんか。」と賽銭をあげ二礼2柏手一礼。
「あれはイチイが2本両側にあるんで門栂(モントガ)。立派な木じゃなぁ。」
16:00 池の段(1279m)は低笹の黄色が一面に広がっている山です。
「いやぁこりゃぁ きれいななぁ。連れて来てもろうてえかった。」と爺。
「ヨメノサラをハイマツに見立てたら、ちょとした北アルプスじゃ。」
「いまにも ライチョウが出てきそうな感じ。」と山男たち。
ガスと、にわかの小雨。時間も遅くなり急ぎ足になりました。
「大丈夫ですか?」と、みんなが気遣ってくれます。
16:30 立烏帽子山(1299m)の狭い山頂に立って、
「ここが比婆連山のいちばん高い所で・・・。1299mと1300mじゃぁ ひどく格が違う感じがする。」
「すると、顔のあたりは1300mを越しとるなぁ。」
「そういえば、何となく息苦しい。ハハハ 」
17:00 竜王山につながる林道沿いの新築小屋に寄ってみました。
「何でこんな所にガラス張りの小屋を作るんかなぁ。」山男は不満げです。
「えーい。いっそカーテンまで付けてやれや。」
17:30 ささの尾根を過ぎ、下りが続きます。相変わらずのきれいな紅葉
も薄暗さに鮮やかさを失って来ました。17:50 ついに点灯。ナイター
に入りました。私は初めてですが、数年間ザックに入れっぱなしの電池は切
れていました。情けないこと、きちっと点検しておかなくちゃダメです。
「こんなにして歩いていると、なんか、敗残兵の感じがする。」
カサコソ・ガサゴソ落葉の音が響きます。
「ああ、やっと管理センターの灯が見えてきたぞ。」
「今日は良かったなぁ。きれいじゃったなぁ。」
「数日かけて、比婆を歩きたいなぁ。」
みんなが私の足元をずーと照らしてくれます。
18:00 駐車場到着。長時間待っていてくれた愛車に、
「お待ちどうさま。」とOMさんは声をかけます。
21:00 心地よく帰宅しました。
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