鮎掛けとタバコ トップページに戻る
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 もう、十数年以上前のことになります。6月の鮎解禁後は川の状態がいつも
気になります。水かさや濁り、釣り人と掛かり具合を覗きに出たり、何時でも
何処でもすぐ川に入れるように日頃からこまめに手入れをしておきます。
 川漁は何といっても鮎の友釣りが最高でしょう。自分の縄張りに侵入して来
たオトリアユめがけて体当たりの撃退攻撃をかけます。すると申し訳ないこと
にオトリに仕掛けてある掛針に掛かってしまいます。その針は普通2本(最近
はイカリ3本主流?)ですが、私は下手な癖に1本針に凝ったものです。
 グッときてググーときます。掛け針にアユが掛かったときの手ごたえです。
これが友釣りの醍醐味です。時にはガツンときたり、無反応だったり。グッと
竿を立てて引き寄せます。興奮してドドドと鼓動が高鳴り、これが数匹も続こ
うものなら体はガタガタふるえます。言葉も普通にしゃべれません。
 ところが、ポケットのタバコが水に濡れると、それほど好きな釣りが続けら
れなくなってしまいます。すぐ買いにいきます。ポケットに入っていると吸わ
なくても我慢できるのに・・・。 どなたも同じだろうと思いますよ。

                              (94/10/08)