船通山 センツウザン 1143m 鳥取県日南町・島根県横田町の県境
(とりつき) 国道181−180−183とたどり、鳥取県道15に入り島根県境近く
で右折して林道へと進みます。片道100キロの運転は老体にはちと無理です。
この山はスサノウノミコトがヤマタノオロチを退治した伝説の山です。わが
月山会は鳥取側から登りましたが、表道は斐伊川伝説の島根側なのでしょう。
(登山口 8:40 677m) 整備された駐車場からカラー舗装された登山道を登
ります。すらりと伸びたサワグルミの大木の間をしばらく進むと、キャンプ施
設も整えてある休憩所に出ます。そこからは健脚向きの沢コースと一般向きの
尾根コースに分かれていて、上りを沢、下りを尾根で山歩しました。
(木の階段) 紅葉の最中で「ええなぁ。ええなぁ。」とあちらこちらと眺
めながらの上りです。沢を越え大岩もありと変化のあるコースですが、残念な
がら丸太で作った階段が続き気分を壊します。下りの尾根道も木の階段です。
あれは足の弱い者には不向きですなぁ。金のかかった階段ですが・・・
途中に小さな避難小屋。なんでこんな所に避難小屋が要るのか不明。中に入
ると登山ノートが置いてあって、めくっていると私の名前が・・・。2年前の
11月23日に登ったつもりが、3年前の日付です。記帳したことも覚えてい
なくて、またまた痴呆の進みを自覚。でも元気出して歩きました。
(天狗岩 9:40 930m) 岩の頭に腰を下ろして燃える山並を鑑賞。近くの名
水「金名水」を竹柄杓に酌んでごっくんごっくん。上るに連れ落葉が増え、カ
サコソと音を立てます。いま落ちたばかりのカエデ黄葉、何人にも踏まれた栗
の茶葉、大きなホウ葉、ちぢれた古葉。
「落葉を踏む音は ええなぁ・・・」
「ワシらに踏まれるより、はちきれるミニの娘さんに踏まれたいだろうに・・」
と、いじけてみたり落葉を思いやってみたり・・・
(イチイの木) 山頂も間近に国天然記念物のイチイの木。これはすごい。
樹の高さは僅か5.4mですが、枝が地を這うように広がって周囲77.5m
の迫力です。「世界最大(一位)のイチイ。樹齢2000年」の説明板。まわ
りながら赤い小さな実を頂きました。
(山頂 10:40 1143m) コースタイム40分を2時間かけて登りました。山
の頂は広々した芝生です。鳥居もついてヤマトタケルがお祀りされ、天叢雲剣
の形の石碑が立てられ、そばに避雷針が建っています。少し下って避難小屋が
あります。広島と鳥取の老夫婦と一緒にまわりを眺めました。
真北の松江市の左右に宍道湖と中海、東方面にに大山・烏・蒜山・毛無山・
花見と馴染みの山が並び、南には道後・比婆。遥か西には三瓶山? 西麓には
斐伊川がタタラに赤茶けた8つの支流?に分かれ、八岐大蛇を創っています。
須佐之男命は斐伊川の治水に功あったのでしょう。
(尾根道) 2時間近く山頂で昼を過ごし、尾根道を下りました。楓の類の
樹が多く赤黄や淡い色合いの紅葉を、下草の熊笹やガヤの濃緑が引き立ててい
ます。ガサゴソと枯れ葉音を立てながら階段道を下りました。
登山口駐車場 13:40着。居眠りを我慢し、あくび連続の運転で帰宅 16:20。
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