花知ヶ山(ハナチガセン) 1248m 岡山県上斎原・奥津・鏡野 北緯35度15 東経133度59
(荒れ道) 山の北東の遠藤集落から林道に入ると、道は雨水に洗われて川
原同然の状態です。岩は突出し、川石はゴロゴロ転がり、谷水は横切り、ゆっ
くり走るパジェロの中は前に後に右に左にとイモノコを洗う状態です。登山者が
少ないためか、道路案内も登山口表示もありません。
(出迎え) 林道脇に駐車。いきなりのヤブ漕ぎです。朝露を棒で叩きなが
ら10mばかり進むと、目の前にマムシです。銭型の体をくねらせて飛びつか
んと三角頭に目を光らせています。「こりゃかなわん。」と先頭を交代して後
退。後の爺さんが岩を投げつけましたが外れ。草むらに入り込んだ辺りを徹底
的に長い棒で叩いて、おそるおそる慎重に沼地を通過しました。
(毒気当たり) 「いやぁ 大変な出迎えじゃったなぁ」「気がつかずにい
たら噛まれとるで・・・」 やれやれと登る内に猛烈なヤブ漕ぎ。全く踏み跡
がありません。背丈を越す根曲がり竹が絡みあっています。「行け進め!」と
10分ばかりで道に出ました。「マムシの毒気に当てられたんで・・・」
(直登ハン)かなりの急坂は一直線に上がっています。「昔の道は真っ直ぐで、
この頃はジグザグで・・・」「それで最近は人の心がねじれて来たんじゃなぁ」
登山道は刈払われて有難いんですが、縦に倒れた竹にツルンと足を取られます。
「下りに滑って尻餅ついたら竹株が突き刺さって浣腸されるで・・・」
(展望台) 山頂はナナカマドなどの低木が生い茂り、全く眺望がきかず残
念です。登って来た人みんな同じ想いなんでしょう。周りをキョロキョロする
と4、5mばかりの木が「ここに登ってよ」と誘っています。登り易い形の木
で、どなたも登るらしく記念の名札なんぞがぶら下がっています。
(見回す) 頭は木の上に出て、360度の展望です。空気は澄んでいます。
のびやかな海岸線がくっきり横切り、日本海に泳ぐ魚がつかめるような眺めで
す。西の遥かに雲が浮かび大山(ダイセン)の位置を示しています。東には氷ノ山
・扇ノ山・後山。近くには泉山・三十人ヶ山・三ヶ上などが控えています。
「あれが○○、あれが・・・」と半時も木の上で展望を楽しみました。
(データ) H8.8.30(金)晴 月山会爺2人
登山口 7:40 970m 山頂 9:00 - 9:30 下山 10:20
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