1995.09.04(月)
木ノ実の秋を歩く(森林公園)
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 4日(月)は朝から草刈。もう昼前です。刈払機のやかましい音と、刃が石
に当たった嫌な音が止むとホットします。ふーと大息ついて見上げると、澄み
切った空が「気持ちえーぞーっ」と誘いかけて来ます。よしゃっ! とばかり
に昼メシをかき込んで飛び出しました。

 ここ県立森林公園は岡山県の中央部の北詰めで、334haの山と湿原です。
昭和50年に開園され、遊歩道はよく整備されています。公園の西と北は鳥取
県との県境で、きたけ峰(1108)千軒平、すずのこ平などが並んでいます。

13:00  歩き始めると、道辺の木々の実が目につきます。名札に「イソノキ」
   とつけてある木には、赤い実と黒い実がいっぱいで、葉は黄色く色づき
   始めています。カエデの仲間は花ヘリコプターの元を固く膨らませ、マ
   ユミは薄緑の実をぶら下げています。どれも熟す直前です。
13:50  急坂にかかり、木の階段が続きます。ブナが多くなり、根曲がりササ
   が茂ってきます。手の届くブナの枝の実をもぎ歯で噛みわって見ると、
   もう実が茶色っぽくなり始めています。中の白い小さな実はこころなし
   か甘味が感じられました。ブナは豊作です。
14:30  山頂に小さな避難小屋があります。ここから東へ県境尾根を辿ります。
   強い西風に背を押され標高1000mを上下しながら、5m巾に刈広げ
   られた稜線歩きです。風が笹に当たり川の瀬音を立てています。振り返
   ると雲の中に烏ケ山。その後にうっすら大山。
15:40  雲が多くて、すずのこ平(1080)からも日本海は見えません。しばら
   く県境を山歩し、南に折れて降りていきます。ナナカマドは青い実を空
   に向け、ナニヤラノキは薄青の実を地に向けています。ツルシキミは実
   の先をほんのりと紅く染めています。
16:30  ボーズ原谷。ウバユリの実も膨らみ、アキアカネがとまっています。
   道のそばには白・茶・黄色などのキノコ。イチゴも赤く熟れています。
   山はとっくに秋たけなわです。
17:20  駐車場近くのトチも豊作です。茶色な実を割ると中は乳白色の丸い玉。
   その薄いシブを剥ぐとクリそっくりのおいしそうな実。かじってみると
   ジブ辛い味で、半分は捨てました。

please mail to akiyuki@soon.com(メール代理受:黒江彰之)